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第79回 赤字ゾーンと黒字ゾーン

テキスト版

アジア新興国において、黒字ゾーンと赤字ゾーンの境界線並びに法則を理解していないとなかなか黒字に到達できない、ということに陥ってしまいます。

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皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。
今日は消費財業界のアジア市場における黒字ゾーンと赤字ゾーンについてお話をします。黒字ゾーンと赤字ゾーンの境界線並びに法則を理解していないと、いくら頑張ってもなかなか黒字に到達できない、ということに陥ってしまいます。今日は消費財ビジネスにおける黒字ゾーンと赤字ゾーンの境界線並びに法則について、一緒に学んでいきましょう。

まず最初に申し上げたいのは、日本からの輸出で、アジア新興国でビジネスをしている場合、基本的にはキャッシュ・オン・デリバリーか、キャッシュ・ファーストでものを送っているので、赤字になるということはない。マーケットシェアの争いには介在できない、もしくはあまりもうからないかもしれないけれど、基本的には利益を積み上げていくことができる。しかし大きなマーケットシェアを取るためには、当然現地に法人を置く、生産工場を持つ。そして現地でのマーケットシェアの戦いに参入していくわけなんですが、そのようなステージの企業においては、当然現地に工場や販売拠点を持てばイニシャルコストがかかるので、ただ存在しているだけで毎月お金がかかってくる。そうすると、いかに商品を売り上げて、利益を出すことによって、この出費分を超えていかなければならない。
そういうメーカーにとって、ストア・カバレッジと、インストア・マーケット・シェアをどうやって高めるか、ということは大変重要で、ストア・カバレッジというのは配荷店舗数です。自分たちの商品が置かれている店舗の数、これが横軸で、僕はストア・カバレッジとか、間口というふうに呼びます。そしてインストア・マーケット・シェアというのは、インストア・シェアとはまた違って、例えばインストア・マーケット・シェアというのは、1店舗あたりの月の売り上げが100万円だったときに、100万円のうちの、自分たちはガムを売っていて、ガムの売り上げが5万円だったとする。そしてこの5万円を3社のメーカーで取り合ってるとすると、いかに自分たちは、この5万円のうち2万円が取れるか、3万円が取れるか、4万円が取れるかが、インストア・マーケット・シェアであると。
そうするとこのオレンジの赤字、青が黒字、1店舗あたりのインストア・マーケット・シェアを上げて、はじめて黒字になるわけですね。この二つを高めていかないと、ストア・カバレッジが、例えばベトナムって近代小売1300ぐらいしかない。1300フルで、仮に100パーセント入っても、そこでものすごくインストア・マーケット・シェアを上げても、絶対に黒字には到達しないんですね。MTの数が少な過ぎる。従って50万店のTTをどれだけ取るか。例えばエースコックというのは、30万店のTTに配架をしている。ストア・カバレッジが30万店あるので、その30万店で売れて、黒字化してもうけになっていく、というのがビジネスで。P&Gもユニリーバとネスレもそうです。そうしたときに、いかにこのステップ1、ステップ2、ステップ3で、ストアのカバレッジを上げながら、ススト・カバレッジを上げても、インストア・マーケット・シェアが上がらなかったら、すぐに製品は撤去なので、いかにインストア・マーケット・シェアを上げるか。そしてまたストア・カバレッジを上げていく。
ベトナムの話をしてますけど、ベトナムでは最低でも4万、5万店ぐらいに配荷ができなければ、コストをカバーすることは非常に難しい。できれば10万店ぐらいは目指して、ストア・カバレッジを上げていくということと同時に、インストア・マーケット・シェアを高めていく。このストア・カバレッジというのは、基本的にはチャネルなんですね。チャネル構築への投資であると。そして、このインストア・マーケット・シェアというのは、全くチャネルではなくて、選ばれる力なのでプロモーションであると。置いたものを、どう消費者に選らんでもらうか。インストア・マーケット・シェアは、物理的にどう置くかなので、チャネルへの投資であって、インストア・マーケット・シェアというのは、そのチャネルに置いたものをどう消費者に選ばすかなので、プロモーションであると。消費財メーカーにとって重要なのは、チャネルへの投資であるストア・カバレッジと、選ばれる力、プロモーション投資であるインストア・マーケット・シェアの、この二つをどう高めるかに尽きます。
それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。