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第81回 各法人間でのKPI共有

テキスト版

皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。今日は、日本の製造業がアジア新興国に展開する際に、本社、ヘッドクォーター、現地法人、各法人間がいかに同じKPIを共有するかが大変重要である、ということについてお話します。このKPIの共有ができていない会社は、同じ経営目標を達成することがなかなか難しい。本社が出している経営目標を達成するためには、各法人間が同じオペレーション、同じKPIを共有できなければ、絶対に成し得ません。今日は、各法人間がいかに同じKPIを共有する必要があるのかについて、一緒に学んでいきましょう。

まず、最初に申し上げたいのが、昨今のアジア新興国への製造業の展開において、多くの会社が東京の本社を通じて、シンガポールなどのリージョナル・ヘッドクォーター、地域統括会社ですね。そしてその先に、タイならタイ、マレーシアならマレーシアに現地法人を保有するという、法人レイヤー、ストラクチャーを組んでいる。そしてその先が社外で皆さんの商品を販売してくれる、現地のディストリビューターがある。当然本社の経営目標が、全社の経営目標であり、その本社は製販連結の売り上げを上げたいと。投資のROIを上げたいと。利益率そしてフリーキャッシュフローを上げたい。市場シェアを上げたい。在庫金額だけは下げたい。というのが本社の経営指標であり、目標設定であると。本社がこれを達成するためには、当然その下の法人レイヤーであるリージョナル・ヘッドクォーターがそれを達成しないといけないし、そのリージョナル・ヘッドクォーターが達成するためには、現地法人がそれを達成しないといけない。そしたらこの本社の掲げる経営目標を、どうやって達成できるのかというと、オペレーションの目標が、本社、リージョナル・ヘッドクォーター、現地法人と共通に共有されてなければ、絶対にこの経営目標は達成されない。
例えばヘッドクォーターだと、国別間口カバレッジ、国別店頭シェア、工場稼働率。いかに国別にストア・カバレッジが取れているか、ということと、いかに国別にインストア・マーケット・シェアが上がっているか。これが全ての売り上げやシェアにつながっていく。その売り上げやシェアが製販連結の売り上げや、フリーキャッシュフローや、市場シェア、投資ROI,在庫金額を全部判断していきますので、ここをやっぱり御社にも設定をしていく。大体現地法人は非ディストリビューターのストア・カバレッジがどれぐらい伸びているかとか、非ディストリビューターのインストア・マーケット・シェアがどれぐらい伸びているか、というのを管理してるんですね。この現地法人とディストリビューター間では、基本的には担当を任せているエリアのストア・カバレッジとインストア・マーケット・シェアが、どれだけ上がっているのか、ということをこの2社間では、KPIとして共有をしている。
この2社間で共有しているKPIを、いかにリージョナル・ヘッドクォーターにも反映させて、リージョナル・ヘッドクォーターから本社にも反映させるか。そして、オペレーションの指数としては、基本的にはストア・カバレッジとインストア・マーケット・シェア、ここをやっぱり見ていく。それをすることが製販連結の売り上げだったり、本社でいわれてる経営指標につながるので、ここの連携を法人間でしっかりとると。多くの製造業では、本社がストア・カバレッジやインストア・マーケット・シェアを把握してる企業はそんなにない、日本企業だとほとんどない。ただ先進的なグローバル消費財メーカーはみんな把握してる。リージョナル・ヘッドクォーターも、今どの国で、何が、どれぐらい、どう売れてるのか、というのを全部把握してる。けど、日本の消費財メーカーの場合は、それを現地法人に聞いて、現地法人もあんまり分かってないので、ディストリビューターに確認をして、ディストリビューターから3日待ち、5日待ち、1週間待って、ようやくデータが出てくる、こんなようなレベルである。それをどう改善するか、というのがこれからの日本の製造業の命運を大きく分けると思います。
それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。